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本物の歌を手に入れるボーカルレッスン~K.JUNOの表現力塾

歌に関する都市伝説を打ち砕き、あなたの謎を解明します! ナンチャッテ実力派にも初心者にも目からウロコの、分かりやすいのにハイレベルなwebボーカルレッスン。色々、考えていますので、増えるのを待っていてね!

「歌が上手い」とは

「歌が上手い」とはどういう事かを長々と述べた記事は山ほど存在します。
趣味で歌っている人、バンドを長くやっている人、自称プロデューサーや作曲家、ただのアクセス稼ぎのアフィリエイター、様々な人達がいい加減な事を書いていますが、彼らは歌の専門家ではありません。
歌の事を全く知らないのに、想像や聞きかじりで書いているだけです。
読み手と同じレベルなんです。

世間では、声が大きい、長く伸びる、ビブラートが掛かる、などで「歌が上手い」という事になりますよね?
昨今はR&B風の中低位音の太い声が「上手い」とされている様です。
(ハイトーンや低音の魅力などと同じく、単なる「流行」です)

歌って、そんな簡単なもんじゃないです。
楽器は、音が大きければ上手いですか???
音を長く伸ばせればO.K.???
それで、美しい音楽を奏でられますかね???

歌は、特別ではないんです。
人の体が楽器、というだけ。
他の楽器は、コンピューターにプログラムして演奏する場合などを除き、殆どは何かしら、音を鳴らすのに人間が直接、関与します。

叩く、擦る、弾く、吹く、揺らす、などの行為で、音の強さや音程、発した音の変化などに影響を与えるという点で、奏者の体も楽器の一部と言えるでしょう。
歌の場合、歌い手の体全てが楽器、というだけです。

個人差が大きいので、音色や音域が人によって大きく違います。
人によって違う楽器を持っている、と言えるほどの差があります。
音程や音色の操作が、目に見えにくい。

声は、特別な訓練を受けなくても誰にも出せるし、ある程度はコントロールできる。
「気持ち」だけで操作できるような気がするんです。
なので、何か他の楽器とは違う、特別なものの様に捉えられる事が多いだけです。

ボイトレ声が大きくなる声が良くなる事がゴールの様に思われがちですが、それは違います。
楽器で大きな音が出せるからと言って、上手い演奏ができる訳はありません。
声が大きくなったからと言って、歌が上手くなる訳ではないのです。

「声が大きくなる」「イイ声になる」のは、「よく鳴る楽器を買って来た」のと同じ事。
楽器を持っている、というだけです。
その楽器を上手く演奏できる事を意味しません。
勿論、良い楽器を持っている事、それ自体は好ましい事です。
(ダメなボイトレの問題は別にあるのですが、別の機会にします)

音を出す時に気を付ける事は、音程だけではありません。
音程に気を遣うのは当たり前ですが、それすら教えないボイトレもある様です…)
音を出す時だけでも、注意しなければならない事は幾つもあります。
音を出したら、止めるまでの全ての瞬間にも、それらはあるのです。
音色と音程だけでも、です。

更に、音符のパターンによって、気を付けねばならない点が違います。
しっかり出すべき音符と押さえるべき音符など、瞬時に判断できなければなりません。
(質の高い音楽を聴いて育った人なら、この辺りのセンスは何となく身に付いている事でしょう)

知らなくて適当に歌ってしまえば、部分的に消えてしまったり、変なでこぼこのあるメロディになったり、切れ目が変わって違うものに聞こえたりして、作者の意図したものとはかけ離れたものになってしまうのです。

ここで言う「作者の意図」とは、クラシックの研究の様な学問的な話ではなく、聴き手にちゃんと聞こえるかどうか、音楽として成立するのか、という次元の話です。
歌っている本人だけが気持ち良くても、仕方無いのです。

大きな声が出せる様になる事は、ただの出発点。
難しいのは、小さな声のコントロールや短い音符の処理ですが、それらも、聴き手からすれば、できていて当たり前
…ですよね???

音符がその通りにこなせたからって、「わー凄い!!!!!」…なんてなりません。
それは「上手い」ではなくて、せいぜい「下手ではない」です。
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